Letter

宇宙:拡散オーロラ降下の支配的な原因はコーラス波による散乱である

Nature 467, 7318 doi: 10.1038/nature09467

地球の拡散オーロラは広い緯度域にわたって発生し、主として中央プラズマシートを起源とする低エネルギー(0.1〜30 keV)電子の降下によって引き起こされる。中央プラズマシートは、夜側の磁気圏外層中の高温電子が生じる領域である。拡散オーロラ降下は普通見えないが、高緯度の夜側の上層大気への主要なエネルギー供給源で、イオン化を増強し化学変化を引き起こす。以前に行われた理論研究では、静電的電子サイクロトロン高調波とホイッスラーモード・コーラス波という、磁気圏の2種類のプラズマ波が電子散乱の原因となり、それが拡散オーロラ降下につながる可能性が示されている。しかし、どちらがより重要であるかを決定することはこれまでできていない。本論文では、衛星からのプラズマ波データの解析と、拡散のフォッカー–プランク方程式による計算から、最も強力な拡散オーロラ降下の支配的な原因はコーラス波による散乱であることを明らかにする。これは、長年の論争を解決する結果である。さらに、コーラス波による散乱は、電子が地球の磁気圏周辺を移流して行く間にそれらのほとんどを除去でき、それは観測されるパンケーキ分布の進化につながり、拡散オーロラの全球的な形態を説明できる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度