Letter 医学:TAp63はDicerとmiRNAの協同的調節により転移を抑制する 2010年10月21日 Nature 467, 7318 doi: 10.1038/nature09459 マイクロRNA(miRNA)とそのプロセシングを制御する酵素群の異常な発現は、原発性および転移性腫瘍などの多くの生物学的過程にかかわっていることが報告されてきた。しかし、これを支配している機序ははっきりしていない。本論文では、p53ファミリーに属するTAp63が腫瘍発生と転移を抑制し、転移の抑制はDicerとmiR-130bの協同的調節によっていることを示す。マウスとヒトのTAp63を欠損する転移性腫瘍はDicerの発現レベルが極めて低く、DicerとmiR-130bの発現の修飾はTAp63欠損細胞の転移能に影響を与えることがわかった。TAp63はDicerのプロモーターに結合してトランス活性化することから、TAp63がDicerの転写を直接に調節していることが実証された。これらのデータは、DicerとmiR-130b の協同的転写調節を介して腫瘍および転移を抑制するという、TAp63の役割を新たに明らかにしたもので、miRNAによって調節されている多くの過程と関係する可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る