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発生:マウスでの刷り込みによるX染色体不活性化には母系のRnf12/RLIMが必要である

Nature 467, 7318 doi: 10.1038/nature09457

マウスの胚発生の際には、2種類のX染色体不活性化(XCI)によって、雌の性染色体が選択的にサイレンシングされる。刷り込みによるXCIは、胚発生のおおよそ4細胞期に、父系X染色体(Xp)上でのXist RNA発現の検知によって開始される。内部細胞塊の胚組織では、胚盤胞期にランダムなXCIが起こり、Xpと母系X染色体(Xm)のどちらか一方が不活性化される。どちらのタイプのXCIでも、不活性化されるX染色体を包む非コード性のXist RNAが必要で、これは不活性化される側の染色体から発現される。Xistは、X連鎖遺伝子サイレンシングに極めて重要な役割を果たしているが、このような遺伝子の中に、ユビキチンリガーゼRLIM(RING finger LIM-domain-interacting protein)をコードするRnf12がある。本論文では、RLIMが高濃度に蓄積する卵母細胞にRnf12の条件的ノックアウトを導入することにより、この変異X染色体(Δm)を母親から受け継ぐと、刷り込みによるXCIが正常に起こらずに雌の胚が死に至ることを明らかにする。我々は、Δmをもつ雌の胚では、最初のXist被膜(Xist cloud)の形成とXpのサイレンシングが阻害される証拠を示す。これに対し、RLIMをもたない胚性幹細胞では、ランダムなXCIの際にXist被膜を形成でき、少なくとも一部のX連鎖遺伝子をサイレンシングできる。これらの結果は、刷り込みによるXCIの開始に、母親由来のRnf12/RLIMの蓄積が不可欠な役割を果たしていることを示している。

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