Letter 免疫:TGF-βシグナル伝達の非存在下での病原性TH17細胞の発生 2010年10月21日 Nature 467, 7318 doi: 10.1038/nature09447 インターロイキン17(IL-17)を選択的に産生するCD4+ヘルパーT細胞(TH17)は、宿主防御や自己免疫反応に不可欠である。IL-23は、in vivoではTH17にとって重要だが、初期分化を誘導できないと考えられており、IL-6とトランスフォーミング増殖因子(TGF)-β1が特異化開始に関与する因子であると見なされている。今回我々は、TH17の分化が、TGF-βシグナル伝達が存在しない状態でも起こりうることを示す。IL-6とIL-23は、どちらも単独では効率よくTH17細胞を産生できなかったが、IL-1βとこれらのサイトカインを組み合わせると、TGF-βに依存せずにナイーブ前駆細胞から効率よくIL-17産生が誘導された。Il17a、Il17fおよびRorcプロモーターのエピジェネティックな修飾はTGF-β1なしで進行し、RORγt(Rorcにコードされる)とT-betを共発現する細胞が発生した。T-bet+RORγt+ TH17細胞は、実験的アレルギー性脳脊髄炎の際にin vivoで発生し、またTGF-β1を使わずにIL-23で誘導したTH17細胞の養子移入は、この病態モデルで発症の原因となった。これらのデータは、TH17分化に関するもう1つ別の機序の存在を示している。IL23Rと自己免疫とのつながりを示す遺伝学的データとも一致する我々の知見は、IL-23の重要性を改めて強調するもので、したがって治療に関連する可能性があると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る