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地球:沈み込むリソスフェアで深さ400 km以深へ運ばれる水は無視できるほどわずかであることの地震学的証拠

Nature 467, 7317 doi: 10.1038/nature09401

沈み込むリソスフェアの最上部10〜12 kmにある含水鉱物によって、地表から上部マントルへ水が運ばれていることを示す強力な証拠が存在し、リソスフェアが曲がって下向きに沈み込むときにさらに多くの水が加えられている可能性がある。こうした水のうちのかなりの量がリソスフェアが熱せられるにつれて解放され、地震の引き金となり島弧火山活動に流体を供給する。さらに、上部マントルに最も豊富に存在する鉱物であるカンラン石への水の溶解度が高いこと、カンラン石の高圧における多形体であるワズレアイトとリングウッダイトではさらに溶解度が高いこと、水を下部マントル(1,000 km以深)まで運ぶ可能性がある密度の大きい含水ケイ酸マグネシウムが存在することなどを示す実験的証拠もある。本論文では、実験的および地震学的証拠を比較して、地震活動パターンと、関連している可能性のある含水鉱物相の安定性が、水を含んだリソスフェアと矛盾しないかを検証する。約250 kmより浅いところでは、鉱物の脱水化と地震活動はほぼ1対1の相関があることが示され、鉱物の脱水化は地震活動をもたらす不安定性の引き金になると結論された。しかし、さらに深いところでは、地震の発生と含水相の破壊が起こると思われる深さとの間には、相関がないことがわかった。また、準安定カンラン石(これが存在するなら深発地震の分布を説明できる)は、ごく少量の水の存在(質量で100 ppmの桁)とさえ共存できないにもかかわらず、その存在を示す説得力のある証拠が、沈み込むトンガ・スラブ西部と内部、さらにほかの3か所の沈み込み帯に存在することを示す。したがって、沈み込むスラブは、深さ400 kmより深いところでは本質的に水を含んでおらず、マントル遷移層や下部マントルへ大量の水を提供する流路とはならないと考えられる。

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