Letter

細胞:Asterlessは中心小体構築開始への足場となる

Nature 467, 7316 doi: 10.1038/nature09445

中心体の中心部にある中心小体は、繊毛および鞭毛の基底部で基底小体として働く。中心小体の構築と複製は、ポロ様キナーゼ4(Plk4)によって制御されており、その過程は、Plk4の発現低下によって抑制され、Plk4の発現上昇によって促進される。今回我々は、中心小体タンパク質Asterless(Asl;ヒトのオルソログはCEP152)は進化的に保存された分子基盤として働き、そのアミノ末端はPlk4の隠れたポロボックスと相互作用し、カルボキシ末端は中心小体タンパク質Sas-4(ヒトではCPAP)と相互作用することを明らかにする。ショウジョウバエ(Drosophila)のAslおよびヒトのCEP152は、それぞれショウジョウバエのPlk4およびヒト細胞のCPAPを中心体へ付加する際に必要である。AslまたはCEP152の欠乏は、中心体の複製を阻害し、過剰発現は、ショウジョウバエの卵では中心小体のde novo形成、ショウジョウバエの胚では遊離中心体の複製、そしてショウジョウバエおよびヒトの培養細胞では中心体の増幅を引き起こした。AslのPlk4結合能欠失変異型の過剰発現は、培養細胞および胚での中心小体複製を阻害した。しかし、この変異型タンパク質は、胚および卵母細胞の両者で微小管形成中心(MTOC)の形成を促進させた。こうして形成されたMTOCには、中心小体周辺物質および中心小体タンパク質Sas-4が存在するが、中心部に中心小体は存在しない。このような中心小体が欠如したMTOCは、卵母細胞または胚でSas-4の過剰発現によって表現型模写が起こりうる。今回の結果は、AslにはPlk4およびSas-4の足場としての独立した機能があることを明らかにするもので、これによって中心小体の自己構築および複製、並びに中心小体周辺物質の組織化が促進される。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度