Article 神経:視細胞レベルの分解能でみた網膜内の機能的結合 2010年10月7日 Nature 467, 7316 doi: 10.1038/nature09424 神経回路を理解するには、神経結合について知ることが必要である。本論文では、マカクザル網膜の入力層と出力層の間の機能的結合を単一細胞レベルの分解能で測定し、それが色覚にどう関係するかを示す。多電極技術を使って、高分解能の視覚信号を脳に伝えるすべての網膜神経節細胞種(ミジェット細胞、パラソル細胞、小型重層[small bistratified]細胞)の集団から、同時記録を行った。高精細点状視覚刺激を用い、個々の錐体視細胞から個々の神経節細胞への機能的入力について、その位置、型、強度を決定した。その結果、ON型およびOFF型のミジェット細胞集団とパラソル細胞集団はそれぞれ、長波長光と中波長光感受性錐体の各集団全体をサンプリングしていることがわかった。しかし、短波長光感受性錐体からの強い入力を高頻度で受け取るのは、OFF型のミジェット細胞だけだった。ON型およびOFF型ミジェット細胞には、長波長光感受性錐体か中波長光感受性錐体のいずれかから選択的に入力を受ける傾向が、弱いながらもランダムでなくみられ、その程度は錐体モザイク内での同種錐体の凝集では説明し切れない。これらの測定により、神経回路内の演算のようすが、個々のニューロンを画素とする分解能で明らかになった。 Full Text PDF 目次へ戻る