Letter 細胞:外側に開口したフコース輸送体のコンホメーション 2010年10月7日 Nature 467, 7316 doi: 10.1038/nature09406 MFS(major facilitator superfamily)輸送体は、古くから存在し、広くみられる二次性能動輸送体ファミリーである。大腸菌(Escherichia coli)では、微生物の炭素源であるL-フコースの取り込みをMFSプロトン共輸送体FucPが行う。MFS輸送体については盛んに研究が行われているにもかかわらず、原子構造情報が得られているのは3つのタンパク質だけであり、外側に開口したコンホメーションはまだとらえられたことがない。今回我々は、FucPの3.1 Å分解能での結晶構造を報告する。この構造から、外側に開口した両親媒性のキャビティの存在が示される。同じように折りたたまれたFucPのアミノドメインとカルボキシドメインは、輸送経路に沿った表面の特性が対照的であり、Nドメイン表面上には負の静電ポテンシャル、Cドメインには疎水性表面が存在する。FucPの輸送経路に沿った酸性残基はAsp46とGlu135の2つだけで、それらはプロトン付加と脱プロトン化のサイクルを繰り返す。これらの酸性残基が能動輸送に重要な役割をもつことは、in vivo、in vitroの両方の実験で裏付けられた。構造に基づく生化学的解析からは、FucPのエネルギー共役、基質認識、および輸送機構についての手がかりが得られる。 Full Text PDF 目次へ戻る