Article 海洋:プランクトンの生物地理的分布によって支配される海洋の栄養素比 2010年9月30日 Nature 467, 7315 doi: 10.1038/nature09403 主要な栄養素である硝酸塩とリン酸塩は海洋で最も強い相関を示すものの1つで、その勾配はプランクトンのバイオマスの平均の窒素(N)量対リン(P)量(N/P = 16:1)とよく似ている。生体レベルのN/P比が幅広い値をとるにもかかわらず、全球的にこの相関性が現れるのが、どういう過程によるものかはわかっていない。本論文では、海洋循環モデルと栄養素分布の観測結果を用いて、南大洋の表層水塊における生物学的栄養塩除去のN/P比が、南極海の12:1から亜南極帯の20:1へと、緯度とともに変動することを示す。このような変動は、プランクトン群集の種組成の水域的な違いによって支配されている。溶存硝酸塩と溶存リン酸塩の共変動は海洋循環によって維持され、この循環が異なる海洋地理学的水域間で、浅い水面下の栄養素を混合している。これらの海洋バイオームでの気候が駆動する変化によって、平均のN/P比と、それに関連する南大洋生態系による炭素の移出が変化している可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る