Letter 物理:ナノスケールのタイコグラフィーX線コンピューター・トモグラフィー 2010年9月23日 Nature 467, 7314 doi: 10.1038/nature09419 X線トモグラフィーは、生物医学的画像化における非常に貴重な手段である。X線トモグラフィーで、生体全体や単一細胞の三次元内部構造がわかり、医学的応用にも基礎研究にも極めて重要な定量的情報が得られる。そのような情報はX線減衰に基づくことが最も多い。位相コントラストは、可視性の改善に用いられることがあるが、定量化は依然として非常に難しい。今回我々は、対象の位相シフトが弱い、あるいは吸収が無視できるという仮定に戻らずに、位相コントラスト情報から高コントラスト三次元電子密度図が得られるX線コンピューター・トモグラフィー技術について報告する。この方法は、タイコグラフィー・コヒーレント画像化法を用いており、硬X線の高い透過能とレンズレス画像化の高感度の両方をうまく使ってトモグラフィー・データセットを記録する。ここでは例として、骨細胞小腔や相互連結した細管網のような100 nmスケールの構造がはっきり解像された骨試料画像を提示する。再生された電子密度図からは、1パーセント未満のナノスケール骨密度変化を推定するのに十分高いコントラストが得られる。この高分解能トモグラフィー技術により、生命科学と材料科学にとって貴重な情報が得られると期待される。 Full Text PDF 目次へ戻る