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細胞:テロメアはチェックポイントのシグナル伝達経路を遮断することで末端として検出されることを回避する

Nature 467, 7312 doi: 10.1038/nature09353

テロメアは、染色体の正常な末端が、有害なDNA二本鎖切断として認識されることを防いでいる。最近の研究から一見矛盾しているように思われる現象が明らかにされた。すなわち、DNA修復は防がれているものの、DNA損傷の処理およびチェックポイント応答に関与するいくつかのタンパク質が、どの細胞周期でもテロメアに動員されており、末端の保護に必要とされているのである。テロメアが、DNA損傷応答によって永久的な細胞周期停止が引き起こされることを防止する仕組みについては、現在のところよくわかっていない。本論文では、ヒトのTRF1およびTRF2のオーソログであるTaz1を欠損する分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)細胞では、DNA修復タンパク質(Rad22RAD52およびRhp51RAD51、上付き文字はヒトのオーソログを示す)およびチェックポイントのセンサー(RPA、Rad9、Rad26ATRIP、Cut5/Rad4TOPBP1)がテロメアに動員されることを示す。これにもかかわらず、テロメアは、チェックポイントのメディエーターであるCrb253BP1を蓄積できず、その結果、Chk1依存的な細胞周期停止が活性化されない。taz1Δテロメアに人為的にCrb253BP1を動員すると、完全なチェックポイント応答と細胞周期停止が引き起こされる。DNA二本鎖切断箇所にCrb253BP1が安定に会合するためには、H4のリジン20のジメチル化(H4K20me2)およびH2Aのカルボキシ末端のリン酸化(γH2A)という、2つの独立したヒストン修飾が必要である。γH2Aは容易に検出できるが、染色体内部とは対照的に、テロメアではH4K20me2はみられない。テロメアでチェックポイントのシグナル伝達を阻害するためにはPot1とCcq1が必要であり、テロメアでPot1あるいはCcq1のどちらかが欠損すると、Crb253BP1フォーカスの形成、Chk1の活性化および細胞周期停止が引き起こされる。したがって、テロメアはクロマチン特権(chromatin-privileged)をもつ染色体領域であり、DNA損傷応答の増幅および細胞周期停止に必要なエピジェネティックなマーカーを欠いている。プロテインキナーゼであるATMおよびATRは、どのS期においても、テロメアと会合してテロメラーゼを動員しなければならないので、Crb253BP1の除去は、テロメアが細胞周期停止の引き金となることを防ぐために重要な役割を担っている。

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