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地球:海洋堆積物中で空間的に隔たっている生物地球化学的過程を電流が共役させている

Nature 463, 7284 doi: 10.1038/nature08790

ある種の微生物は細胞外電子伝達を行う能力があり、細胞と直接接触していない電子受容体および電子供与体を使うことができる。しかし、マイクロメートルより距離が大きくなると、自然環境下で空間的に隔たっている生物地球化学的過程が電流により共役できることを示す、確実な証拠はこれまでなかった。本論文では、底生動物を除去した堆積物中を流れる電流が、堆積物表面での酸素消費と、堆積物下層における硫化水素および有機態炭素の酸化とを共役させている証拠を提示する。堆積物の上にある海水中の酸素濃度を変化させると、酸化層から12 mm以上も隔たっている堆積物下層の硫化水素濃度が、急速(1時間以内)に変化した。この変化は電子伝達により説明できるが、分子拡散では説明できない。物質収支から、堆積物中の全酸素消費量の40%以上は、還元層から移動してきた電子との反応によることが示された。酸化層での特異なpHのピークは、電気化学的酸素還元により説明可能だが、堆積物中でこれまで知られているほかのいかなる好気的反応過程でも説明することはできない。電流は、黄鉄鉱や溶存性電子伝達仲介物質、および外膜シトクロムにより接続された微生物ナノワイヤーを通して流れていると考えられる。自然環境下において空間的に隔たっている化学過程および生物過程が電流により共役していることは、生物地球化学および微生物生態学に関する我々の理解に対して、新しい局面を付加するものである。

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