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医学:Ormファミリーのタンパク質はスフィンゴ脂質の恒常性にかかわっている

Nature 463, 7284 doi: 10.1038/nature08787

スフィンゴ脂質は、細胞膜の構造成分および重要なシグナル伝達分子として必須の役割をもっているにもかかわらず、細胞がその濃度を検出し調節する機構に関してほとんどわかっていない。今回我々は、スフィンゴ脂質代謝におけるORM遺伝子(ヒトではORMDL遺伝子)の機能を明らかにする。ORM遺伝子は、よく保存された遺伝子ファミリーであり、最近小児喘息のリスク因子の候補として同定されたORMDL3が含まれる。出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)での不偏機能ゲノミクス解析を出発点として、Ormタンパク質がスフィンゴ脂質生合成の負の調節因子であることを突き止めた。このタンパク質は、スフィンゴ脂質産生の最初の段階で律速的に働く酵素セリンパルミトイルトランスフェラーゼと複合体を形成し、この複合体は進化的に保存されている。スフィンゴ脂質の産生が中断した場合には、Ormタンパク質がリン酸化され、その阻害活性が軽減されるという調節経路も明らかになった。ORM遺伝子の発現変化やそのリン酸化部位における変異は、スフィンゴ脂質代謝の脱調節を引き起こす。今回の結果は、Ormタンパク質がスフィンゴ脂質恒常性の極めて重要な介在物質であり、スフィンゴ脂質の脱調節が小児喘息の発症に関与する可能性を明らかにしている。

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