Letter 細胞:哺乳類SUMO E3リガーゼPIAS1とPIAS4はDNA二本鎖切断応答を促進する 2009年12月17日 Nature 462, 7275 doi: 10.1038/nature08657 DNA二本鎖切断(DSB)は、電離放射線や種々のDNA損傷性の化学物質によって生じる、極めて細胞毒性の強い損傷である。DSBが形成されると、細胞はDNA損傷応答(DDR)プロテインキナーゼATM、ATR、DNA-PK(別名PRKDC)を活性化する。これらは次いで、ヒストンH2AX(別名H2AFX)のリン酸化を引き起こし、MDC1、53BP1(別名TP53BP1)、BRCA1、CtIP(別名RBBP8)、RNF8、RNF168/RIDDLINなどのタンパク質の電離放射線誘導性病巣(IRIF)への蓄積を誘導し、これによってDSBシグナル伝達が増幅され、DSB修復が促進される。SUMO(small ubiquitin-related modifier)の標的タンパク質への結合は、さまざまな細胞機能を制御している。今回我々は、哺乳類の細胞でSUMO1、SUMO2、およびSUMO3がDSB部位に集積し、SUMO1とSUMO2/3の増加にはE3リガーゼPIAS1とPIAS4が必要であることを示す。PIAS1とPIAS4の損傷部位への動員はSAPドメインを必要とする機構によっており、損傷部位への53BP1、BRCA1、およびRNF168の結合増加にPIAS1とPIAS4が必要であることも実証した。さらに、PIAS1、PIAS4はDSB修復を促進し、電離放射線抵抗性をもたらす。またPIAS1とPIAS4は、DNA損傷部位でRNF8、RNF168、およびBRCA1により仲介される効率的なユビキチン付加体形成に必要である。以上の結果は、PIAS1とPIAS4がDDRの構成成分であることを示しており、DSB部位へのタンパク質動員が協調して起こるSUMO化とユビキチン化により制御される仕組みを明らかにしている。 Full Text PDF 目次へ戻る