Article 遺伝:複合疾患に関連する塩基配列変異の親起源 2009年12月17日 Nature 462, 7275 doi: 10.1038/nature08625 疾患感受性変異の影響は、変異がどちらの親に由来するかによって異なる可能性がある。塩基配列変異とヒト形質との関連は、全ゲノム関連解析によって多数明らかになっているが、変異の親起源、つまり変異が父母のどちらに由来するかが及ぼす影響については、ほとんど検討されていない。今回我々は、一塩基多型(SNP)チップを用いて遺伝子型が解析されたアイスランド人38,167人について、ほとんどの対立遺伝子の親起源を判定できることを示す。この目的のために、我々は、系図学と広域相解析(long-range phasing)を組み合わせて使用した。疾患との関連性をもち、既知のインプリンティング遺伝子の500キロベース以内に存在するSNPに注目し、互いに無関係な7つのSNPの関連性について解析した。5つのSNP(乳がん1つ、基底細胞がん1つ、2型糖尿病3つ)は、親起源と特異的な関連がある。これらの変異は、いずれもインプリンティング遺伝子のクラスターを有する11p15および7q32という2つのゲノム領域に位置する。さらに我々は、11p15上のSNPであるrs2334499と2型糖尿病との間に新たな関連性を見いだした。この対立遺伝子は、父由来の場合は発症リスクを上昇させ、母由来の場合は予防的に働く。我々は、11p15で親の由来によってメチル化状態の異なるCTCF結合部位を特定し、この部位におけるメチル化の減少とrs2334499との相関を立証した。 Full Text PDF 目次へ戻る