Letter 宇宙:アーカイブデータ中の星食から存在が明らかになった1つのサブキロメートルサイズのカイパーベルト天体 2009年12月17日 Nature 462, 7275 doi: 10.1038/nature08608 カイパーベルトは、原始太陽系の残骸である。その大きさの分布の計測から、降着と衝突の歴史、カイパーベルト天体の物質強度の重要性がしぼり込まれる。小さく、サブキロメートルサイズのカイパーベルト天体は直接には検出されないが、背景にある星の食の証拠は検出可能と考えられる。可視光波長およびX線波長の両方での観測で、そのような食が検出されたとする報告も複数あるが、それらから考えられる存在度は互いに一致せず、理論的な予測値を大きく超えている。本論文では、アーカイブデータの解析から、45天文単位の距離に位置する半径およそ500メートルの天体による食が明らかになったことを報告する。我々のデータセットでのランダムな統計変動からこのような現象が生じる確率は、およそ2パーセントである。我々の調査から、半径250メートルを超えるカイパーベルト天体の面密度として2.1 +4.8−1.7 × 107 deg−2が得られ、検出したとしているこれまでの結果から推測される面密度は、5σ以上で除外される。今回の調査でわずか1例しか検出されなかったことから、50キロメートルを超える半径の天体から外挿した個数と比較して、サブキロメートルの大きさのカイパーベルト天体は少ないことが明らかになった。このことは、サブキロメートルの大きさの天体は、ほかの星の周辺で観測される残骸円盤と同様に、衝突による浸食を受けていることを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る