Letter 神経:安定に維持される樹状突起棘は終生続く記憶と関連している 2009年12月17日 Nature 462, 7275 doi: 10.1038/nature08577 学習や記憶の形成には、シナプス結合の変化が必要だと考えられている。しかし、終生持続する記憶を保持する一方で、学習中に神経回路が連続的にシナプス変化を起こす仕組みはわかっていない。今回、マウス大脳皮質の後シナプス樹状突起棘の長時間観察により、学習や新たな知覚経験が、長く続く過程により棘の形成と消失を引き起こすことを示す。棘の再編成の規模は、学習による行動の改善と相関しており、記憶形成にシナプスの構造的可塑性が重要な役割をもつことを示唆している。重要な点は、新たな経験で生じた新生棘の一部が、脳発達中の早い時期に作られ、経験による消失を免れた棘の大部分と共に保持され、動物の一生にわたって維持される記憶の構造的な基盤を提供していることである。これらの結果は、学習や日々の知覚経験が、皮質神経結合に微小ながら永続的な刻印を残すことを示しており、終生続く記憶がおおむね安定に結合したシナプス網の中に保存されることを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る