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物理:超冷中性原子に対する合成磁場

Nature 462, 7273 doi: 10.1038/nature08609

中性原子ボーズ凝縮体と縮退フェルミ気体は、重要な多体現象を最も簡単で本質的な形で実現するのに使われており、この場合は物質系に伴う多くの複雑性は通常伴わない。しかし、これらの系は電荷中性なため、見かけ上限界がある。すなわち、二次元電子系の分数量子ホール効果などのさまざまな興味ある現象は、磁場中の荷電粒子に働くローレンツ力から生じるのである。ローレンツ力とコリオリの力が等価になることを利用して、回転する中性系で合成磁場を生成すれば、この限界は避けられる。このことは、回転する量子気体についての先駆的な実験で、磁場中の超流体や超伝導体の特徴である量子渦が現れたことで実証されている。しかし、最大回転速度を制限する技術的問題、回転状態の準安定な性質、そして安定な回転光格子適用の難しさから、回転法では量子ホール物理に必要な高い磁場を得ることができない。今回我々は、超冷中性原子に対して光学的に合成した磁場を実験により実現した。これは、ボーズ・アインシュタイン凝縮体に渦が現れることから明らかである。我々の方法は、原子の内部状態間の空間依存な光結合を使って、高い合成磁場を生成するのに十分なベリー位相を発生しており、また回転系のもつ制限を受けない。適切な格子配置を使えば、量子ホール領域に到達できると考えられ、トポロジカル量子計算の研究が可能になるだろう。

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