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植物:アブシジン酸シグナル伝達の構造基盤

Nature 462, 7273 doi: 10.1038/nature08583

植物ホルモンのアブシジン酸(ABA)は、乾燥などの環境ストレスに対する植物の適応を司るとともに、種子成熟などの発生シグナルを調節する。植物体内では、PYR/PYL/RCARファミリーのSTARTタンパク質がABAと結合し、グループAのプロテインホスファターゼ2C(PP2C)のホスファターゼ活性を阻害する。PP2Cは、ABAシグナル伝達の中心的な負の調節因子である。本論文では、(+)-ABAと結合したABA受容体PYL1、およびそれがさらにPP2Cタンパク質ABI1と結合した複合体の結晶構造を示す。PYL1は、STARTタンパク質特異的なリガンド結合部位によって(+)-ABAと結合し、このとき閉じた蓋の表面には疎水性のポケットが形成される。(+)-ABAと結合したPYL1は、その疎水性ポケットを用いてABI1の活性部位を栓のように覆うことにより、ABI1のPP2Cドメインと強く相互作用する。今回の結果は、ABAシグナル伝達において、PYL1がABI1を(+)-ABA依存的に阻害する仕組みの構造基盤を明らかにするものである。

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