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物理:超伝導ヘテロ構造における二次元常伝導状態の量子振動

Nature 462, 7272 doi: 10.1038/nature08566

半導体ヘテロ構造は、高移動度かつ低密度の低次元電子系を研究する理想的なプラットフォームである。高濃度ドープしたダイヤモンド、シリコン、炭化ケイ素とゲルマニウムで超伝導が実現されたことから、将来はクーパー対を直接取り入れた半導体ヘテロ構造が実現すると考えられるが、これらの新しく発見された超伝導体中にある極めて大きな電子状態の乱れによって現在は困難である。同様に、低次元超伝導薄膜でも、単結晶や多結晶の試料の場合は界面散乱に、また非晶質材料の場合は原子スケールの不規則性によって電子平均自由行程が抑制され、系が極めて「汚れた極限」に限定される。我々は、SrTiO3(初めて発見された超伝導半導体)を用いて、薄膜ヘテロ構造中に高品質の超伝導層を作製したことを報告する。電子ドナーとしてニオブをSrTiO3の狭い領域へ選択的にドープし、二次元超伝導体が形成されたことを上部臨界磁場の異方性により確認した。しかし、これまでの例とは異なり電子移動度は十分高く、常伝導状態の磁気抵抗では面直磁場にスケールするシュブニコフ–ド・ハース振動が観測され、二次元電子状態が示された。これらの結果から、デルタドープSrTiO3は、超伝導状態と常伝導状態の両方の量子輸送現象、そして両状態間の相互作用を研究するモデル系になると考えられる。さらに以上の結果から、輸送特性によって観測される巨視的スケールでも、また過去に実証された微視的スケールでも、高品質の複合酸化物では、電子コヒーレンスが保たれることが実証された。

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