Letter

生化学:cupredoxin単一分子の酸化還元電位の自然域を超えた合理的調整

Nature 462, 7269 doi: 10.1038/nature08551

酸化還元過程は、光合成や呼吸での長距離の電子伝達から工業的また燃料電池の研究における触媒に至るまで、化学や生物学の多くの機能にとって重要である。自然界では、酸化還元反応を行うのは酸化還元活性を有する限られた数の物質のみである。こうした分野における長年の課題は、酸化還元活性部位や電子伝達特性にほとんど影響を与えずに、酸化還元電位を広範囲にわたって精密に調整する方法である。この問題の解決は、酸化還元過程における長距離にわたる非共有的相互作用の役割の基本的な理解を進めるだけでなく、エネルギー変換のための人工光合成中心や燃料電池触媒などに応用するために、目的に合わせた酸化還元電位をもつ酸化還元活性タンパク質の設計を可能にするだろう。今回我々は、2つの重要な第二配位圏相互作用である疎水性と水素結合により、cupredoxinであるアズリンの酸化還元電位を700 mVの範囲にわたって調整できることを示す。この範囲は、報告されているあらゆる単核cupredoxinの最高と最低の還元電位を超えており、金属結合部位をcupredoxinファミリータンパク質に典型的な形を越えて変化させることがない。また、個々の構造的特徴の影響は相加的であり、アズリンの酸化還元電位の調整結果はcupredoxinの電位全域にわたって予想可能であることを示す。

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