Letter 光学:自己集合ナノスケール球面レンズによる近接場集束と拡大 2009年7月23日 Nature 460, 7254 doi: 10.1038/nature08173 レンズを利用した遠距離場光学顕微鏡は、アッベの回折限界を超える2つの物体を解像できないことはよく知られている。最近、表面プラズモン励起によるレンズ効果や分子励起による蛍光顕微鏡法によって、この限界を克服できることが実証された。しかし、そのような励起方式を使わずに、レンズを用いた幾何光学によって得た分解能は、浸漬液の屈折率を高めて分解能を向上させる浸漬法を使った場合であっても、依然としてアッベの法則によって制限される。サブマイクロメートルスケールやナノメートルスケールでは、そのような物体と光波の相互作用は、必然的に近接場光学によって表されるため、標準的な幾何光学は可視光では機能しない。今回我々は、有機分子をボトムアップ方式で集積して自己集合させたナノスケールの球面レンズによる近接場の高い分解能について報告する。これらのナノレンズは、幾何光学レンズと異なり、光の軌跡が曲線を示すため、近接場焦点距離が著しく短くなる。これによって、回折限界を超える形状を解像できる近接場拡大が実現する。このような球面ナノレンズは、レンズ利用による近接場集束や超低強度での高分解能光学画像化の新しい手段が得られ、バイオイメージング、近接場リソグラフィー、光記憶装置、集光、スペクトル信号増強、および光学的ナノセンシングに役立つ。 Full Text PDF 目次へ戻る