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生理:CREBコアクチベーターCRTC2は肝小胞体ストレスと空腹時の糖新生を結びつける

Nature 460, 7254 doi: 10.1038/nature08111

哺乳類では、空腹時には血中膵グルカゴンによって肝臓での糖新生が促進されるが、その一部はCRTC2(CREB regulated transcription coactivator 2、TORC2ともよばれる)を介して行われる。肥満時には肝臓での糖産生が増加するが、これはインスリン抵抗性を亢進する小胞体ストレスの慢性的上昇を反映している。しかし、小胞体ストレスが糖新生のプログラムも直接調整しているかどうかは不明である。今回我々は、CRTC2が小胞体ストレスと空腹シグナルの両方に対するセンサーとして働くことを示す。小胞体ストレスの急激な増加は、CRTC2の脱リン酸化および核内移行を引き起こし、さらにCRTC2は活性化転写因子6α(ATF6α、ATF6とも知られる)との結合を介して小胞体品質管理遺伝子群の発現を促進するが、これは異常タンパク質応答に必須の反応である。ATF6αは、小胞体ストレス誘発プロモーターへのCRTC2の動員を仲介するだけでなく、CREB-CRTC2間の相互作用を阻害し、糖新生遺伝子へのCRTC2の結合妨害により、肝臓からの糖放出も低下させる。これとは反対に、RNA干渉(RNAi)を介したノックダウンまたは肥満による持続的なストレス負荷により、肝ATF6αのタンパク量が減少した場合には、肝臓からの糖放出は増加する。肥満マウスの肝臓でのATF6α過剰発現は、糖新生プログラムに対するCRTC2の作用を解消させ、肝臓からの糖放出を低下させる。このことから、今回の結果は、小胞体ストレスと空腹経路との間のクロストークが転写コアクチベーターのレベルでグルコース恒常性に影響を及ぼす仕組みを明らかにしている。

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