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生化学:AMP活性化プロテインキナーゼの自己阻害機構の構造的考察

Nature 459, 7250 doi: 10.1038/nature08075

AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)はAMPに結合できるという特性をもち、それによって細胞内エネルギー状態を検知して酵素活性を調整できるので、真核細胞でATPの産生と消費のバランスを維持している。AMPKはまた、細胞の成長と増殖の調節や細胞極性の確立と維持に重要な役割を果たしている。こうした重要な機能のため、AMPKは肥満や2型糖尿病、がん治療で重要な創薬標的となっている。しかし、AMP結合によるAMPK活性の調節機構はいまだわかっていない。今回我々は、触媒キナーゼドメインと自己阻害ドメイン(AID)の両方を含む、分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)由来のAMPKαサブユニット(KD-AID)の非リン酸化断片と、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)由来のリン酸化キナーゼドメイン(Snf1-pKD)の結晶構造を報告する。AIDは、そのキナーゼドメインのヒンジ領域に「背面」から結合しており、アミノ末端とカルボキシル末端の突出の両方に接触している。構造解析により、AIDの結合がαCへリックスの運動性を制限し、その結果として、キナーゼドメインのみの場合よりキナーゼ活性がかなり低い自己阻害型KD-AIDが生じると考えられる。AMPは、アロステリックに、また脱リン酸化阻害によってAMPKを活性化する。さらに、in vitroでの反応速度論的研究により、KD-AIDの接触を妨げると自己阻害が回復し、このようなAMPKヘテロ三量体変異体はAMP濃度の変化にもはや反応しないことが示された。この構造学的、生化学的なデータから、AMPK自己阻害の主要な機構が明らかになり、AMPによるAMPK活性化のコンホメーション的なスイッチモデルが示唆される。

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