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気候:始新世から漸新世への遷移期に北半球高緯度で生じた季節性の増大

Nature 459, 7249 doi: 10.1038/nature08069

白亜紀と初期暁新世の温室状態が氷室状態に移行した時期、すなわち始新世から漸新世への遷移期(約3,350万年前)には、大きな全地球的気候変動が起こった。この期間に、地球軌道の変化と大気中二酸化炭素濃度の長期にわたる低下によって、南極氷床がほぼ現在の大きさに成長し、北半球の氷河氷が出現した。しかし、この期間の古気候研究からは矛盾した結果が得られている。つまり、大きな気候変化がないことを示している分析結果もあれば、低い気温によって季節性と乾燥が増大したことを示唆する分析結果もある。この期間の北半球高緯度域の気候状態は、特にわかっていない。本論文では、ノルウェー・グリーンランド海の海洋堆積物に保存されている、陸域起源の胞子と花粉の集合体の生物気候学分析に基づいて、始新世から漸新世への期間の北半球高緯度域の陸域気候を推定した結果を提示する。我々のデータは、寒い月(冬季)の平均気温が約5 °C低下して0〜2 °Cとなり、これに付随してOi-1氷河作用イベントの前に季節性が増大したことを示している。これらのデータは、始新世から漸新世への遷移期のδ18O同位体の変動に、寒冷化の要素が確かに含まれていることを示している。しかし、当時の比較的暖かい夏の気温から、東グリーンランドの大陸氷は、おそらく高山の溢流氷河に限定されていたと考えられる。

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