Letter 遺伝:神経芽細胞腫に関連する1q21.1のコピー数多型 2009年6月18日 Nature 459, 7249 doi: 10.1038/nature08035 一般的なコピー数多型(CNV)は、遺伝的多様性についての重要な情報源であるが、表現型の変化に対するその影響は、疾患感受性を含めて、ほとんど明らかにされていない。ヒトのがんでこの問題を検討するため、我々は、神経芽細胞腫についてCNVの全ゲノム関連解析を行った。この小児がんでは、一塩基多型の差異が感受性に影響を及ぼすことが知られている。まず、神経芽細胞腫の白人患者846人および白人健常対照803人について、約550,000個の一塩基多型の遺伝子型を同定し、関連性についてのCNVに基づく解析を行った。続いて、有意な結果について、患者群595例および対照群3,357例からなる独立した2つの検体セットを用いて再現性を検証した。最初のセットで神経芽細胞腫に関連した染色体1q21.1上にある共通のCNVを同定し、これはどちらの再現性検証セットでも確認された。このCNVは、定量的ポリメラーゼ連鎖反応法、蛍光in situハイブリダイゼーション法、マッチさせた腫瘍検体の分析による検証で、非がん両親と子どもからなる3人組の独立した713組のセットで遺伝性のものであることが明らかになった。我々は、以前にいくつかのneuroblastoma breakpointファミリー(NBPF)遺伝子と高い配列類似性を示す、これまで未知の転写産物をCNV内に同定しており、今回はこの遺伝子ファミリーの新規メンバー(NBPF23)を報告する。この転写産物は胎児の脳および交感神経組織で選択的に発現し、その発現レベルは、神経芽細胞腫細胞におけるCNVの状態と高い相関を示した。これらのデータは、1q21.1上にある遺伝性のコピー数多型は神経芽細胞腫と関連があり、これまで未知のneuroblastoma breakpointファミリー遺伝子がこの小児がんの初期腫瘍形成と密接に関係することを実証している。 Full Text PDF 目次へ戻る