Letter 生化学:5′→3′エキソリボヌクレアーゼRat1とその活性化パートナーRai1の機能と構造 2009年4月9日 Nature 458, 7239 doi: 10.1038/nature07731 5′→3′エキソリボヌクレアーゼ(XRN)は、真核生物でRNA代謝やRNA干渉に重要な機能を果たす、保存された大きなファミリーを構成している。XRN2は、酵母ではRat1ともよばれ、核で主に機能しており、RNAポリメラーゼIIによる転写終結でも重要な役割をもっている。Rat1エキソリボヌクレアーゼは、タンパク質Rai1により活性化される。今回我々は、分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)のRat1がRai1と形成した複合体の2.2 Å分解能の結晶構造、およびRai1とそのマウス相同体Dom3Zの単体の2.0 Å分解能の構造を報告する。これらの構造から、Rai1によるRat1の活性化と、Rat1だけにみられるエキソリボヌクレアーゼ活性の分子機構が明らかになる。生化学的研究により、これらの観察結果が確認され、Rai1があるためにRat1が安定な二次構造をもつRNAをより効率よく分解できるようになることが示された。近縁のPIN(PilTのN末端)ドメインを含むヌクレアーゼと比較すると、Rat1の活性部位の形状には大きな違いがあった。意外にも、Rai1とDom3Zには大きなポケット構造が見つかり、その中には二価陽イオンを配位する3つの酸性側鎖などの、非常によく保存された残基が含まれる。突然変異生成と生化学研究により、Rai1が5′三リン酸化RNAに働くピロホスホヒドロラーゼ活性をもつことが示された。このような活性は、細菌のメッセンジャーRNAの分解に重要だが、我々が知るかぎり、真核生物でこの活性が示されたのは初めてであり、Rai1/Dom3ZがRNA代謝にまた別の重要な機能をもつ可能性を示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る