Letter 遺伝:包括的な多型調査によるSaccharomyces cerevisiae集団構造の解明 2009年3月19日 Nature 458, 7236 doi: 10.1038/nature07670 ある生物種の個体間にみられる多型を包括的に特定することは、表現型の相違に関する遺伝的基盤を調べる際にも、種の進化史を解明する際にも不可欠である。最近、ヒト、マウス、シロイヌナズナに関する大規模な多型調査が報告された。本論文では、異なる生態的地位(ビール、パン、ブドウ園、免疫不全者、各種発酵物、自然界)、並びに異なる大陸上の場所から採取した63に及ぶSaccharomyces cerevisiae株に対する塩基レベルでのゲノム変異について報告する。各株から得たゲノムDNAを全ゲノムのタイリングマイクロアレイとハイブリダイズさせて189万個の一塩基多型を検出し、それを101,343個の異なる分離部位にグループ化した。また、調べた株で、200塩基対を超える長さの欠失を3,985カ所同定した。また、ゲノム全域での塩基多型および欠失変異体のパターンを解析し、S. cerevisiaeでの連鎖不平衡の程度を測定した。この結果と我々が作成した多型のデータは、酵母での全ゲノム関連研究の基礎となる。さらに、S. cerevisiaeの集団構造についても検討し、複数回の栽培化の証拠を示すとともに、病原性株の起源についての手がかりも提供する。 Full Text PDF 目次へ戻る