Article 生理:Na+-ベタイン共輸送体BetPの輸送と調節の分子基盤 2009年3月5日 Nature 458, 7234 doi: 10.1038/nature07819 浸透圧調節性輸送体は細胞内の浸透圧を感知し、浸透圧調節物質の蓄積による高浸透圧ストレスに応答して、正常の水和レベルを維持する。今回我々は、放線菌の一種であるCorynebacterium glutamicum由来の、ベタイン/コリン/カルニチン輸送体ファミリーの一員である、Na+共役共輸送体BetPのX線構造を決定したので報告する。BetPは、グリシンベタインの極めて効率的な浸透圧調節性取り込み系である。グリシンベタインは、トリプトファン残基に囲まれたボックス部分中に結合しており、このボックスは、輸送経路の裏打ちをしている芳香族側鎖によって、細胞膜の両側からふさがれている。BetPの全体的な折りたたみ構造は、3つの互いに近縁関係にないNa+共役共輸送体と同じである。これらは、外側あるいは内側を向いたコンホメーションで結晶化されているが、BetPの構造からは、Na+共役輸送サイクルの中間の独特なコンホメーションが明らかになる。BetPの三量体構造と浸透圧を感知するC末端ヘリックスによる3回対称の破れから、浸透圧ストレスに対抗するNa+共役浸透圧調節物質輸送の制御機構が示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る