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材料:LaCu3Fe4O12における温度誘起A-Bサイト間電荷移動

Nature 458, 7234 doi: 10.1038/nature07816

遷移金属酸化物の原子価状態を変えると、しばしば、その結晶構造や物理的特性が大きく変化する。原子価状態を変える1つの方法は、化学ドーピングである。ABO3型ペロブスカイト酸化物やペロブスカイト類縁構造酸化物では、Aサイトでの化学ドーピングによって、Bサイトに正孔または電子が導入され、高温超伝導や巨大磁気抵抗などのエキゾチックな物理的特性がもたらされる。2つの異なる原子サイトに、共に原子価可変の遷移金属がある場合、ドーピング元素がなくても、小さな外場変化を利用することによって電荷移動(したがって原子価変化)を誘発できると予想される。しかし、このような外場変化により誘起される電荷移動を示す材料は非常にまれであり、しかもその原子価変化は、高圧力など極端な条件下でしか観測されたことがなかった。今回我々は、Aサイト秩序型ダブルペロブスカイト酸化物LaCu3Fe4O12における、AおよびBサイトでの温度誘起原子価変化について報告する。この原子価変化を引き起こすサイト間電荷移動は、結晶構造、磁気、および輸送特性の大きな変化も伴う。低温にすると、393 Kでこの化合物は、BサイトにFe3.75+イオンをもつLaCu2+3Fe3.75+4O12から、Aサイトに珍しい原子価状態のCu3+イオンをもつLaCu3+3Fe3+4O12へと、一次の可逆転移を示す。AサイトCuイオンとBサイトFeイオンの間のサイト間電荷移動によって、常磁性-反強磁性転移と金属-絶縁体転移が同じ結晶構造において起こるのである。さらに、応用材料として興味深いのは、室温以上の温度で起こるこの転移が大きな負の熱膨張を伴うことである。

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