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免疫:アポトーシスを起こした感染細胞の自然免疫系による認識によってTH17細胞の分化が導かれる

Nature 458, 7234 doi: 10.1038/nature07781

適応免疫応答は、CD4ヘルパーT細胞を、侵入した病原体に対する宿主防御に最も適した独特のエフェクター機能をもつT細胞サブセットに分化させることによって働く。インターロイキン(IL)-17を産生するヘルパーT細胞(TH17)は最近同定されたサブセットで、1型ヘルパーT細胞(TH1)や2型ヘルパーT細胞(TH2)サブセットとは異なるT細胞である。マウスやヒトの系ではin vitroで、サイトカインであるトランスフォーミング増殖因子-βとIL-6間の相乗効果によって、TH17細胞の分化が誘導されるのに対し、TH17細胞の増殖はIL-23によって促される。しかし、in vivoでは、どのような条件で、このようなサイトカインの組み合わせが誘導されるのかはわかっていない。さらに、炎症促進性サイトカインと抗炎症性サイトカインの組み合わせが、エフェクターTH17応答を生み出すために必要とされることも不可解である。本論文では、アポトーシスを起こした感染細胞を樹状細胞が認識し貪食することが、サイトカインのこの組み合わせを引き起こす生理的刺激となることを示す。アポトーシスを起こした感染細胞が貪食されると、IL-6とトランスフォーミング増殖因子-βの組み合わせという独特の形で誘導が起こる。IL-6とトランスフォーミング増殖因子-βはそれぞれ、アポトーシス細胞上に提示された病原体関連分子パターンおよびホスファチジルセリンの認識により誘導される。逆に、微生物シグナルの存在しないアポトーシス細胞を貪食した場合、これらと近縁の調節性T細胞の分化が誘導され、こちらは自己免疫の制御に重要である。A/E(attaching and effacing)病変を形成する腸管病原性大腸菌および腸管出血性大腸菌のヒト感染のモデルである、げっ歯類病原体Citrobacter rodentiumのマウス腸管上皮感染過程でアポトーシスを阻害すると、粘膜固有層での特徴的なTH17応答が障害される。我々の結果は、アポトーシスを起こした感染細胞が、TH17細胞の分化を開始させる自然免疫系のシグナルの重要な要素であることを証明しており、また、アポトーシスを非常にうまく引き起こす病原体は、TH17を介する免疫応答を選択的に誘導する可能性があることを示している。TH17細胞は自己免疫疾患に関与しているため、アポトーシスを起こした感染細胞の自然免疫系による認識経路の研究によって、自己免疫の原因となる異常に関する理解がさらに深まると思われる。

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