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物性:シリコンで空間電荷効果によって誘起された大きな正の磁気抵抗効果

Nature 457, 7233 doi: 10.1038/nature07711

最近、非磁性の半導体で大きな磁気抵抗効果が発見され、注目を集めている。なぜなら、その大きさが磁性体における磁気抵抗効果と同等、あるいはそれを上回る場合もあるからである。ドープされた半導体の通常の磁気抵抗効果は、ローレンツ力がキャリアの運動に及ぼす影響として直接説明される。しかし、報告された異常に大きな効果は、基盤となるメカニズムがまだ十分に調べられていないことを意味している。今回我々は、2つの金属コンタクトに挟まれた低ドープシリコン基板を用いた単純なデバイスが、0〜3 Tの磁場において、室温(300 K)で1,000パーセント、25 Kで10,000パーセントを超える大きな正の磁気抵抗効果を示すことを報告する。デバイスに高電場を印加することにより、伝導は空間電荷効果によって支配される。キャリア密度が約1013 cm−3未満の基板の場合、磁気抵抗効果は3〜9 Tの磁場に対して線形の依存性を示す。我々は、観測された大きな磁気抵抗効果は、空間電荷効果をもたらす準中性の破れによって説明できると考える。この場合、デバイスに注入された電子を補償するのに十分な量の電荷が存在しない。その結果、電場に不均一性が導入されるが、これは飽和しない大きな磁気抵抗効果が観測されたほかの半導体の状況に類似している。この伝導領域では、電子の運動は互いに相関するようになり、磁場に依存するようになる。室温での大きな正の磁気抵抗効果は、過去に金属-半導体接合デバイスにおいて実現されたことがあるが、我々は今回、より単純なデバイス構造で、既知の磁気抵抗効果とは異なる方法で実現している。この効果を利用して、シリコンを用いた磁気デバイスを開発できる可能性があり、シリコン半導体技術がさらに発展するかもしれない。

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