Letter 神経:感覚刺激の樹状突起での符号化は皮質深部介在ニューロンによって調節される 2009年2月26日 Nature 457, 7233 doi: 10.1038/nature07663 単一ニューロンの演算能力は、ニューロンの発火に大きな影響を及ぼす能動的な樹状突起コンダクタンスによって、大幅に増強されている。第5層(L5)の大型の錐体細胞のような皮質出力ニューロンでは、先端樹状突起のカルシウムチャネルの活性化が、持続的脱分極を生み出して入力出力機能の利得を上げ、細胞を連続発火モードに切り替える。先端樹状突起には、局所的な興奮性・抑制性の入力、視床からの入力、皮質−皮質間投射入力が入っており、これらの入力がin vivoでの能動的樹状突起の特性にどのように影響するか予測することを、非常に難しくしている。今回、覚醒時および麻酔下のラットで、感覚刺激後の体性感覚野L5錐体細胞の樹状突起集団の活動について、樹状突起内カルシウム濃度変化を光ファイバーを用いた新手法を使って検討した。刺激の強度は、L5錐体細胞の局所集団の合算的な樹状突起カルシウム応答に、漸増的に符号化されていた。刺激-応答関数の傾きは、ほとんどL5内のシナプス入力によって活動する抑制性ニューロンの特定の一部集団によって調節されていた。in vitroで単一の房状先端樹状突起から記録すると、介在ニューロンを介して2シナプス性に結合したL5錐体ニューロンの活動は、近傍の錐体ニューロンの樹状突起カルシウム性活動電位の発火を直接抑制した。これらの結果は、L5錐体細胞樹状突起の能動的性質と、その抑制入力への非常に高い感度に基づいた覚醒動物の皮質微小回路の機能的性質を示している。微小回路は、先端樹状突起の局所集団が感覚刺激を全ダイナミックレンジにわたって線形に積み上げる形で、適応性に符号化できるよう構成されている。 Full Text PDF 目次へ戻る