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遺伝:アフリカ大型類人猿の祖先のゲノムで急激に起こった分節重複

Nature 457, 7231 doi: 10.1038/nature07744

ヒトと大型類人猿の間で表現型の変化の程度と分子レベルの変化の比率が対応していないことは、一般的に認められている。両分類群間で、タンパク質はほぼ同一であり、細胞遺伝学的にも類人猿とヒトの染色体を区別する再配列がほとんど存在しない。また、げっ歯類やサル類と比較すると、特にヒト科系統内では、一塩基対変化の速度およびレトロトランスポゾンの活性が低下している。遺伝子ファミリー進化の研究では、霊長類系統内で遺伝子の獲得と喪失が多いことが示されている。今回我々は、ヒト科の進化過程で生じたゲノム重複のパターンおよび速度を解明する研究の一環として、4種の霊長類ゲノム(マカク、オランウータン、チンパンジー、およびヒト)の重複量に関する体系的解析を行った。ヒトおよびアフリカ大型類人猿につながる祖先の分枝で、塩基対に関しても発生数に関しても、重複活動に最大の上昇がみられることがわかった。祖先種におけるこうした重複の加速は、コピー数多型や成因的相同を考慮しても、系統特異的な速度推定値に比べて有意に大きかった。ゴリラおよびチンパンジーには、反復的で独立した遺伝子含有重複の顕著な例が発見されたが、これはヒト系統にはみられなかった。今回の結果から、コピー数変異の進化的特性がほかの形の遺伝的変異と大きく異なっており、ヒト科の一塩基対変異の減速とは対照的に、ヒト進化のこの時期にはゲノムで重複が急激に増えたことが示唆される。

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