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細胞:枯草菌における細胞壁あるいは分裂装置のない生活様式

Nature 457, 7231 doi: 10.1038/nature07742

細胞壁は、ほぼすべての細菌に不可欠な構造で、損傷や浸透圧による溶菌から細胞を守る丈夫な外殻を形成している。細胞壁は、最も有効性の高い抗生物質の標的である。L型菌株は一般的な細菌の細胞壁欠損派生株で、数十年にわたって研究されてきた。しかし、この型の菌株は作出するのが難しく、通常は、細胞壁型を殺す抗生物質あるいは酵素を添加した浸透圧保護培地で、多世代にわたって増殖させる必要がある。L型菌株は抗生物質耐性や発症機序の解明に重要だと考えられるが、その基本的な細胞生物学的性質や増殖方法についてはほとんどわかっていない。我々は、非常に扱いやすいモデル細菌である枯草菌(Bacillus subtilis)で、L型を作り出すための制御可能な系を開発した。今回、ゲノム塩基配列決定法を用いて、細胞が細胞壁をもたなくても増殖しやすくなる単一の点変異を同定した。L型菌株の増殖はFtsZに依存する正常な分裂装置を必要とせず、注目すべき突出-分割機構(extrusion-resolution mechanism)によって起こることを示す。この新たに見つかった増殖様式は、初期の細胞性生物がどのように増殖したかを解明する手がかりとなる。

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