Article 神経:神経のパルミトイル化されたタンパク質のプロテオミクス解析から明らかになったシナプスの動的なパルミトイル化 2008年12月18日 Nature 456, 7224 doi: 10.1038/nature07605 パルミトイル化は、神経のタンパク質の輸送や機能のさまざまな側面を制御している。今回、ラット神経のパルミトイル化タンパク質プロテオームの包括的解析により、全部で68ある既知の神経パルミトイル化タンパク質の大半に加えて、200以上の新たなパルミトイル化タンパク質候補が同定された。引き続き行った検討により、こうした候補中の21でパルミトイル化が確認された。新たなパルミトイル化タンパク質には、神経伝達物質受容体、輸送体、接着にかかわる分子、足場タンパク質のほかに、SNAREやほかの小胞輸送タンパク質が含まれる。特に興味深いのは、脳特異的Cdc42スプライシング亜型のパルミトイル化が見つかったことである。パルミトイル化Cdc42アイソフォーム(Cdc42-palm)は、局在場所と機能の両方について標準的なプレニル化型(Cdc42-prenyl)とは異なっており、Cdc42-palmは樹状突起棘に集中して存在し、これらのシナプス後構造の誘導に特別な役割をもつ。さらに、薬剤誘発性活動モデルでのパルミトイル化の動態検討により、Cdc42やほかのパルミトイル化シナプスタンパク質で急激に誘導される変化が明らかとなり、これは、パルミトイル化がシナプスの形状や機能を形作る活動誘発性変化に広く関与している可能性を示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る