Article 物性:座屈したコロイド単層における幾何学的フラストレーション 2008年12月18日 Nature 456, 7224 doi: 10.1038/nature07595 幾何学的フラストレーションは、格子構造によって局所相互作用エネルギーの同時最小化が阻まれるときに起こる。これにより高度に縮退した基底状態が生じ、続いて氷、スピンアイス、フラストレート磁性材料などの複雑な物質相が生じる。今回我々は、平行な壁の間に閉じ込められた密充填コロイド球からなる、幾何学的にフラストレートした単純な系について報告する。ここでは、直径を調節できる微小ゲル球が自己集合して、球が上(up)または下(down)に変位する座屈した三角格子を形成している。これは、三角格子上の反強磁性イジングモデルに類似している。実験と理論から、面内格子ひずみによって支配される単一粒子ダイナミクスが明らかになった。面内格子ひずみは、フラストレーションを部分的に軽減し、反強磁性イジングモデルにおけるより乱雑な構造とエクステンシブ・エントロピーではなく、ジグザグストライプ構造とサブエクステンシブ・エントロピーをもつ基底状態を作り出す。この調節可能なソフトマター系によって、フラストレーション、熱励起および欠陥のダイナミクスを直接視覚化する手段が得られる。 Full Text PDF 目次へ戻る