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化学:エナンチオ選択的アルケンメタセシス向けの高効率モリブデン系触媒

Nature 456, 7224 doi: 10.1038/nature07594

高効率触媒の発見は、現代化学において最も切実に求められているものの1つである。キラル触媒は、医学、生物学、材料科学の発展に不可欠なエナンチオマー純度が高い小分子の合成を促進するため、特に需要が多い。とりわけ注目すべきは、化学合成において非常に有用であることが実証された反応を、ほかの触媒では達成不可能なレベルの効率と選択性で促進する触媒である。今回我々は、非常に高い効率とエナンチオ選択性でアルケンメタセシスを開始するキラル触媒群について報告する。このような特性は、このキラル触媒の構造的流動性と、増強された電子的要因が触媒サイクルで果たす中心的役割に起因する。この新触媒は金属立体中心をもち、単座配位子のみを有する。また、このモリブデン系錯体は、エナンチオマー純度の高いアリールオキシド(エナンチオ選択的触媒反応にはほとんど用いられない配位子の一種)を用いた配位子交換過程によって立体選択的に合成される。我々は、この新触媒を使って、過去に報告されたどのキラル触媒でも促進できないアルケンメタセシス反応を経由するAspidospermaアルカロイドquebrachamineのエナンチオ選択的合成を行ったことを示す。

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