Article 遺伝:スプライソソームの切断によってテロメラーゼRNAの3′末端が形成される 2008年12月18日 Nature 456, 7224 doi: 10.1038/nature07584 テロメアは染色体末端のキャップとなり、複製終了の手段となっている。テロメアのDNA部分は、テロメラーゼという酵素がRNAサブユニットの一部を逆転写の鋳型として用いることによって合成される。成熟型テロメラーゼRNAの3′末端がどのように形成されるかについては、これまで不明であった。今回我々は、分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)のテロメラーゼRNAの転写産物が機能するテロメラーゼを作るために、プロセシングを必要とすることを示す。成熟過程の特徴を解析したところ、通常は、メッセンジャーRNA前駆体のスプライシングを触媒するスプライソソームが予想外の役割をもつことが明らかになった。スプライソソームの最初の切断反応により、成熟型テロメラーゼRNAの3′末端(TER1、ter1+遺伝子によってコードされる機能性RNA)が形成され、エキソンの連結なしで活性型のRNAが放出される。最初の段階が阻害されたり、スプライシングが完了したりしてしまうと、不活性型のTER1が形成され、徐々にテロメアが短縮していく。我々は、TER1の3′末端プロセシングがテロメラーゼの機能に極めて重大であることを明らかにし、部位特異的な切断を仲介するスプライソソームの能力を利用した、これまで知られていなかったRNAの成熟化機序について述べる。 Full Text PDF 目次へ戻る