Letter 宇宙:重力レンズ効果によって見つかった初期宇宙の水メーザー 2008年12月18日 Nature 456, 7224 doi: 10.1038/nature07544 水メーザーは、活動銀河の中心にある超大質量ブラックホールと密接に関係した高密度分子雲で見つかっている。近傍の水メーザーの光度関数の知識から、中程度および高い赤方偏移ではメーザーは非常にまれであると考えられていた。しかし、赤方偏移z>2にある銀河は、主により頻繁な合体と相互作用事象のために、近傍にみられる銀河とは全く異なっている可能性がある。本論文では、重力レンズ効果を用いて、ほかの方法で観測可能なところより赤方偏移が大きいところでメーザーを探し、ダストとガスに富み重力レンズ効果を示す1型クエーサーのMG J0414+0534に、赤方偏移2.64の水メーザーを発見した。等方的な光度は 10,000L◎(L◎は太陽光度)であり、これは近傍にある最も強力な水メーザーの光度の2倍であり、これまで知られている最も遠方にあるメーザーの光度の半分である。近傍で決定された光度関数を用いれば、単一の活動銀河に関係した、このように明るいメーザーを発見する確率は 10−6である。観測した最初の銀河でこのようなメーザーが発見されたという事実は、赤方偏移2.64では、メーザーの体積密度と光度がさらに大きいことを意味しているのだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る