Letter 生化学:光で駆動され超高速の反応を行う酵素でのコンホメーション変化は触媒活性を決定する 2008年12月18日 Nature 456, 7224 doi: 10.1038/nature07354 酵素の非常に大きな触媒力の説明におけるコンホメーション変化の役割は、現在、生物学における最大の難問の1つとなっている。一般的に、酵素は短距離および長距離のタンパク質運動により反応速度を変化させていると見なされているが、コンホメーション変化と触媒機能を区別するのはほとんど不可能である。我々は、水素化物イオンとプロトンの移動を含む独特の光駆動反応を触媒するクロロフィル生合成酵素であるNADPH:プロトクロロフィリド(Pchlide)酸化還元酵素を用いて、この問題を解決した。本論文では、レーザーパルスにより酵素基質複合体を事前に励起しておくと、活性部位のより有利なコンホメーションが誘導され、水素化物イオンとプロトンの共役した移動反応が起こるようになることを報告する。この効果は、Pchlideの励起状態の寿命の間に生じ、長い時間スケールで持続して、触媒中間体形成が高速かつ高量子収率で起こることが特徴の活性状態へと酵素を転換する。1個の光子の吸収に続いて、中赤外域でこれに対応するスペクトル変化が生じ、これによって酵素の大きなコンホメーション変化が明らかになり、酵素の構造の柔軟性や運動性がその機能に重要であることがはっきり示された。 Full Text PDF 目次へ戻る