Letter 量子情報科学:単一光子レベルにおける固体光 – 物質インターフェイス 2008年12月11日 Nature 456, 7223 doi: 10.1038/nature07607 光と物質との間の量子情報のコヒーレントで可逆的なマッピングは、量子情報科学における重要な実験課題である。特に、量子ネットワークと量子中継器の実現が必須の条件になる。これまで、光と原子の量子インターフェイスは、原子気体や共振器中にトラップされた単一原子で実証されている。今回我々は、パルス当たり1個以下の光子がある光場を、固体に自然に閉じ込められた約107個の原子集団へ、コヒーレントかつ可逆的にマッピングできることを示す。これは、適切に調製した固体の原子媒質に、光場をコヒーレントに吸収させて実現された。光の状態は光学遷移点で集団原子励起へマッピングされて、あらかじめ決めた最長1 µsの時間まで蓄積され、その後、集団干渉の結果としてはっきり定義された時空間モードに解放される。この過程のコヒーレンスは、さまざまな位相関係にある蓄積された2つの弱いパルスの干渉実験を行って確かめられた。95パーセント以上の鮮明度が得られたことから、このマッピング過程のコヒーレンスが高いことが、単一光子レベルで実証された。さらに、このインターフェイスによって光場を多重時間モードで蓄積し読み出しうることが、実験的に示された。これらの結果は、原子気体に代わるものとして有望な、多重モードの固体量子メモリへの道を開くものである。 Full Text PDF 目次へ戻る