Letter 宇宙:光のエコーのスペクトルによって標準的なIa型超新星であることが明らかとなった1572年のティコ・ブラーエの超新星 2008年12月4日 Nature 456, 7222 doi: 10.1038/nature07608 Ia型超新星は、近接連星系を成す白色矮星の熱核爆発である。この型の超新星は、宇宙論での距離指標として重要な役割を果たしており、宇宙の加速膨張の発見を導いた。Ia型超新星についての最も重要かつ未解決の問題の中には、爆発が実際にどのように進むのか、またガスの降着は伴星から生じるのか、それとも2つの白色矮星の合体によって起こるのかというものがある。1572年にティコ・ブラーエが観測した超新星(SN 1572)は、銀河系に存在するIa型超新星の最も適当な候補の1つであると考えられている。SN 1572の残骸が近距離に存在することは、連星の伴星の同定などの詳細な研究を可能にし、爆発メカニズムや超新星となる連星の特性に関する理論を検証する、ほかにはない機会を提供している。この超新星のこれまでわからなかった分光学的分類の決定は、これらの結果をIa型超新星の多様性の起源に関連付ける上で重要である。本論文では、ティコの超新星の最大光度付近の可視光スペクトルについて報告する。このスペクトルは、超新星爆発の光が過去に地球を直接通過してから4世紀以上後に到着した散乱光のエコーから得られたものである。我々は、SN 1572が、Ia型超新星の大多数が属する標準的なIa型であったことを見いだした。 Full Text PDF 目次へ戻る