Article 細胞:mitofusin 2が小胞体をミトコンドリアに結びつける 2008年12月4日 Nature 456, 7222 doi: 10.1038/nature07534 小胞体とミトコンドリアが並置しているのはよくみられる構造上の特徴で、この位置関係はCa2+シグナル伝達における両者の情報交換の物理的基盤となっているが、こうした相互作用を制御する分子機構は解明されていない。今回我々は、小胞体とミトコンドリアの接触面にmitofusin 2が豊富に存在することを明らかにする。mitofusin 2はミトコンドリアのダイナミン様タンパク質で、遺伝性運動性神経障害であるシャルコー・マリー・トゥース病IIa型で変異がみられる。マウスの胚性繊維芽細胞とHeLa細胞でmitofusin 2の除去あるいはサイレンシングを行うと、小胞体の形が崩れ、小胞体とミトコンドリアの結合が緩み、そのためにイノシトール-1,4,5-三リン酸を産生する刺激に応じて起こるミトコンドリアのCa2+取り込み効率が低下する。in vitro分析と遺伝的・生化学的証拠は、小胞体上のmitofusin 2がミトコンドリア表面のmitofusin 1あるいはmitofusin 2とホモ複合体あるいはヘテロ複合体を形成することにより、これら2つの細胞小器官を結びつけるというモデルを裏付けている。したがって、mitofusin 2は、小胞体をミトコンドリアにつなぎとめ、ミトコンドリアの効率的なCa2+取り込みに必要な並置構造を実現している。 Full Text PDF 目次へ戻る