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細胞:加齢に伴う中心体の方向性のずれが幹細胞分裂を抑制する

Nature 456, 7222 doi: 10.1038/nature07386

成体幹細胞の非対称分裂によって、自己複製する幹細胞1個と分化する細胞1個が生成され、組織の恒常性が維持される。幹細胞の機能低下は、組織の老化の一因であると提唱されてきたが、基盤となる仕組みはよくわかっていない。本論文では、加齢に伴い幹細胞のニッチに対する位置関係が変化することが、オスのショウジョウバエ(Drosophila)の生殖細胞系列における精子形成能低下にかかわっていることを示す。全細胞周期を通じて、生殖系列幹細胞(GSC)の中心体はそのニッチ内での向きが決まっており、これにより非対称分裂が保証される。我々は、方向がずれた中心体を含むGSCが加齢とともに蓄積し、こうしたGSCで細胞周期の停止や遅延が起こることを見いだした。このような細胞周期の停止は一時的なもので、中心体の向きが修正されるとGSCの細胞周期は再開されるようである。これらの結果に基づき、中心体の方向のずれに関係する細胞周期の停止は、幹細胞の非対称分裂を保証する仕組みの1つとして機能するもので、幹細胞が加齢に伴い正しい向きを維持できなくなることが、精子形成能低下の一因となるという考えを提案する。また、方向のずれたGSCの一部は、おそらく精原細胞の脱分化に由来することも示す。

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