Letter 地球:40億年より古い年代のジルコンから推定される低い熱流量が示唆する冥王代のプレート境界相互作用 2008年11月27日 Nature 456, 7221 doi: 10.1038/nature07465 地球史の最初の約6億年間(冥王代)についてはまだ解明が進んでいないが、それは主に、この時代の年代の岩石記録がないからである。しかし、西オーストラリアのジャックヒルで得られた冥王代の砕屑性火成岩ジルコンから、その時代の地球に存在した条件について類推する手がかりが得られるかもしれない。この古代の鉱物粒子を用いた地球化学的研究結果は、4 Gyr前に水圏と大陸地殻が存在したことを示唆していると考えられている。4 Gyrより古い年代のジルコンの特徴である多様な鉱物包有物については、まだ十分調べられていない。本論文では、ジャックヒルで得られた400個以上の冥王代ジルコンを調べた結果を提示し、包有物集合体の中には温度気圧測定法につながるものがあることを示す。4.02〜4.19 Gyrの年代の包有物を含むジルコンの温度気圧解析によって、そのマグマ形成条件は約700℃で7 kbarに絞り込まれた。この結果は、地表近くの熱流量が約75 mW m−2であったことを示しており、これは冥王代の地球全体の熱流量として見積もられている値の3分の1から5分の1である。現在の地球で、火山活動が存在し、熱流量が全球平均の約4分の1という特徴をもつ唯一の場所は沈み込み帯の上なので、ジャックヒルの冥王代ジルコンが結晶化したマグマは、おそらく現在の収束境界と似た、低角の逆断層環境でその多くが形成されたと推測される。 Full Text PDF 目次へ戻る