Letter 地球:粒子画像流速測定法で調べた長周期地震と噴火の際のドーム膨張 2008年11月20日 Nature 456, 7220 doi: 10.1038/nature07429 ドームの成長と爆発的な脱ガスは、陸弧火山活動サイクルの基本過程である。2つの過程は共に地震エネルギーを発生させるので、火山活動の地球物理学的野外観測は火山性地震の解釈に基づくことが多い。これまでの地震学的研究は火山の力学的過程に重要な制約条件を与えてきたが、そのような逆解析結果からは、マグマだまりの大きさや物質の性質を一意的に絞り込むことはできない。本論文では、光学的測地観測と地震観測を組み合わせた観測を行い、グアテマラのサンティアギート火山でしばしば発生する爆発的噴火と同時に発生する長周期火山性地震の震源を確実に絞り込めたことを報告する。高分解能の光学画像処理から得られたドーム変形の加速は、記録された長周期地震の震源および広帯域観測網で測定された地震波の周波数成分と関連があることがわかった。この震源は、ドームの突発的でほぼ垂直な地表変位として観測されており、中央の噴火口で20〜50 cmの隆起が生じ、直径200 mの火口周辺部に向かって約50 m s−1の速度で伝播している。20〜80 mの厚さをもつドームが間欠的に変位することで、最大で109 N以上の力が働く。この変位は、世界中の多くの火山噴火口で観測されているが、よく解明されていないさまざまな火山性地震活動の1つである火山性長周期地震の地表への現れである。これらの観測結果から、固化したドーム、火道マグマやマグマだまりの質量の急激な変位は、珪長質火山にける長周期地震の発生に関与している可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る