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地球:行方不明の鉛は地球の核にはないかもしれない

Nature 456, 7218 doi: 10.1038/nature07375

地球型惑星の「基本要素」と一般的に考えられているCIコンドライト種の隕石と比べると、地球は揮発性元素が枯渇している。ほとんどの元素について、このような枯渇は太陽系星雲の特徴であると考えられているが、それは、コンドライトが地球と定性的に似ている枯渇を示しているからである。一方、鉛は揮発性元素なので、集積後にその一部が失われた可能性がある。地球マントルに独特の206Pb/204Pb比と207Pb/204Pb比は、太陽系形成後約50から130 Myr後にPbの一部が失われた可能性を示唆している。このことは、硫化物のメルトが地球の核に分離する過程で鉛が失われたと説明するのが一般的であり、鉛は硫化物と親和性があると仮定されている。しかし、地球の鉛の不足は揮発により失われたことで説明できる、とするモデルもある。どのモデルを選択するにしても、U-Pbモデル年代は月の年代とおおよそ一致し、鉛の枯渇が月を形成した衝突と関連している可能性を示唆している。本論文では、金属-硫化物-ケイ酸塩系の分配実験について報告し、地球マントルの高いU/Pb比を、鉛が核に送り込まれたことで説明するには、鉛の親鉄性も親銅性も十分ではないことを示す。地球は当初から揮発性物質に枯渇していた物質から集積し、一部の鉛は月を形成した巨大隕石の衝突の後の脱ガスで失われたか、鉛同位体組成が上部マントルの値を補足するような隠れた貯蔵庫が深部マントルに存在していると考えられるが、行方不明の鉛が核に存在することはなさそうである。

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