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生化学:安定な二量体の結晶構造から明らかになったセルピン重合の分子基盤

Nature 455, 7217 doi: 10.1038/nature07394

βシートの拡張によるタンパク質分子間の結合の繰り返しは、アルツハイマー病やハンチントン病、そしてパーキンソン病やプリオンによる脳症など、多くの病気の発症機序である。セルピンとして知られるタンパク質のファミリーも、順序だったβシートのつながりにより大型で安定な多量体を形成し、これが細胞内の付着物や病気へとつながる。これらの「セルピノパシー(serpinopathy)」には、ニューロセルピンの突然変異による若年性認知症や、α1-アンチトリプシンの突然変異によって起こる肝硬変や肺気腫、アンチトロンビンの突然変異による血栓症などがある。セルピンの構造と機能は詳しくわかっており、それゆえこのファミリーは、コンフォメーション病(conformational disease)と総称されるβシート拡張による疾患を理解するためのモデルシステムとされてきた。これらの疾患を防ぎ、回復させるための戦略開発には、分子間結合および病原性の単量体状態の構造基盤を明らかにする必要がある。今回我々は、安定なセルピン二量体の結晶構造を報告し、2つの長い逆平行βストランドが隣接する単量体の主要なβシートの中央に入り込んだものなど、50残基以上のドメイン交換を明らかにする。この構造により、セルピン多量体が極めて安定であること、またそれらの非常に速い成長の分子基盤が説明でき、不可逆なβシート拡張を開始する構造変化について重要な新しい知見が得られる。

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