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医学:GILTはリステリア菌感染の重大な宿主因子である

Nature 455, 7217 doi: 10.1038/nature07344

リステリア菌(Listeria monocytogenes)は、人獣共通に重篤な疾患を引き起こすグラム陽性、食物性細胞内病原菌である。感染すると、菌はマクロファージによって積極的に貪食され、その後、ファゴソームから脱出して、細胞質で複製し、アクチン重合によって推進される非溶解性機序によって細胞から細胞へと広がる。ファゴソーム膜への侵入は、分泌されるヘモリシンであるリステリオリシンO(LLO)によって引き起こされるが、このタンパク質はin vitroでのファゴソームからの脱出と、感染の動物モデルにおける毒性に不可欠である。in vitroでLLOの溶解活性を賦活化するには還元される必要があるが、今回我々は、GILT(γ-interferon-inducible lysosomal thiol reductase、Ifi30とも呼ばれる)による還元が、in vivoにおけるLLOの活性化を引き起こすことを示す。GILTは、抗原提示細胞のリソソーム内に構成的に発現される可溶性のチオール還元酵素であり、マクロファージのファゴソームがファゴリソソームへ成熟するとそこに蓄積する。この酵素はマンノース-6-リン酸受容体に依存する機構によってエンドサイトーシス経路へと運ばれ、アミノ末端とカルボキシ末端のプロペプチドが切断されて30 kDaの成熟型酵素となる。GILTの活性部位では、ジスルフィド結合の還元を触媒するCXXCモチーフに2つのシステイン残基を含む。GILTを欠損するマウスは、ジスルフィド結合をもつタンパク抗原に応答する主要組織適合遺伝子複合体のクラスII拘束性CD4+ T細胞を生成できない。今回我々は、このマウスがリステリア菌感染に抵抗性をもつことを明らかにする。GILTを欠損するマクロファージ、あるいは酵素活性がないGILT変異体を発現するマクロファージでのリステリア菌の複製は、ファゴソームからの脱出が遅延することにより障害される。GILTは、チオレドキシンファミリーのメンバーに共通するチオール還元酵素機構によって、ファゴソーム内のLLOを活性化する。さらに、精製されたGILTは組み換えLLOを活性化し、膜の透過性と赤血球の溶解を促進する。以上より、GILTがリステリア菌感染を促進する極めて重要な宿主因子であることが示される。

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